photo by SHIBATA Ayano

蝶と骨と虹と、
坂本弘道 独演 ~野外特設木製ドーム篇~
2008年3月29日(土)木場公園・多目的広場

出演:坂本弘道、遠藤ミチロウ(vo,g)、川上未映子(vo)、白崎映美(vo)
dance:石丸だいこ、水元汽色、雪港、池田遼、日与津十子、五十嵐恵美、碓井将仁、櫻井麻樹、芝崎知花子、中山朋文、浜田貴也、安田亞希子
猫田直、黒澤亜希子、瀧澤有希子
映像:生西康典 映像協力:岸本智也
照明:池内文平 音響:小俣佳久
構成・美術:田岡一遠、美術製作:小森由美加、一色矢映子
宣伝美術:田岡一遠
野外特設木製ドーム提供:野戦之月海筆子
制作:桜井大造、坂本弘道 制作協力:サカイユウゴ

出演:坂本弘道、遠藤ミチロウ(vo,g)、川上未映子(vo)、白崎映美(vo)
dance:石丸だいこ、水元汽色、雪港、池田遼、日与津十子、五十嵐恵美、碓井将仁、櫻井麻樹、芝崎知花子、中山朋文、浜田貴也、安田亞希子
猫田直、黒澤亜希子、瀧澤有希子
映像:生西康典 映像協力:岸本智也
照明:池内文平 音響:小俣佳久
構成・美術:田岡一遠、美術製作:小森由美加、一色矢映子
宣伝美術:田岡一遠
野外特設木製ドーム提供:野戦之月海筆子
制作:桜井大造、坂本弘道 制作協力:サカイユウゴ

春宵一刻直千金、なのである。
言葉が移民によってもたらされるように、音楽も移民によってもたらされる。 その音楽と共振したときに、ヒトは「いま、ここ」から切れた異邦人となるのだが、 その小さな突起のような異邦人性は必ずしも「もう一つの世界」への憧憬にのみ帰するわ けではない。 坂本弘道のばあい、チェロという西洋楽器と共振して以来、この楽器が幻想させる「もう一つの世界」からの逸脱と逃亡をこそ志したように思われる。それは端的には、火花を散らすチェロや横抱きに弾かれるチェロというように格闘技的に表現されるわけだが、かといってチェロに対する一方的な陵辱や無闇な破壊衝動というものではない。 彼はチェロがもたらす世界を裏切ることによって、あるいはその諸々の関係を切断することによって、チェロとの「初発の共振」を我がモノとしようとしているのだ。 移民によってもたらされた音楽が、坂本弘道という新たな異邦人を生みだし、彼の容赦ない格闘の連続によって、真新しい「いま、ここ」を造形していく。 今宵、その真新しい「いま、ここ」が造形される現場として、テントという「反世界」が選ばれた。坂本がこれまでの活動で「孤(独)」と「孤(独)」としてつながってきた仲間たちとの協働によってである。春宵一刻直千金、なのである。
桜井大造